掲載2010年6月17日
内容紹介・訳者メモ
♪ 化粧なんて どうでもいいと 思ってきたけれど、
今夜 死んでも いいから きれいになりたい・・・(二番)
この歌を中島みゆき本人のように表現するのは難しいものがあると思うが、最後まで聴きたくなる良いお声ではないでしょうか。(次の段落から話題が急展開するので、聴き終わって気分を変えてから続きをお読みください)

さて、「死んでもいいからきれいになりたい」という歌詞は、恋心のレトリックに過ぎないと思っていたが、化粧品には発癌性物質など物騒なものがいろいろ入っていることを考えると、あながち誇張でもないようだ。
物騒なという意味では、グラクソスミスクライン社のボトックスビスタのように、ボツリヌス毒素を利用した眉間の「しわ」取り治療もある。もちろん、責任感ある製薬会社が製造し、政府の審査もなされているので安全だろう。
ウィキペディアの「ボツリヌス菌」によると、
ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)は毒性が非常に強く0.5kgで全人類を滅ぼす事が出来ると考えられていたため、生物兵器として研究開発が行われた。炭疽菌を初めとする他の生物兵器同様、テロリストによる使用が懸念されている。
とあるが、バカな素人はこのような情報を読むとすぐに危険だと早とちりしてしまう。私もその一人だ。頭の良い人は専門家の意見が理解できるようなので羨ましい。
私は化粧には関心がなかったが、最近ではナノ粒子が一般的に使用されているそうではないか。そうなると「化粧なんてどうでもいい」とは言っていられない。奇遇なことに、「化粧」の中島みゆきさんは、ナノテクノロジーを利用したアスタリフトのCMに松田聖子と共演している。実は「化粧」を作詞した1978年の段階ですでに発癌性物質のことに気付いていたが、将来的に化粧品会社のCMもあるし、暗号にして歌に託すしかなかったのだろうか。
そんなくだらないことを考えていると、偶然にもこんな面白いのを見つけた。
10 Hottest Celebrities without Make up (Smashing Lists)
有名な女性モデル・女優の化粧無しと有りの比較である。化粧無しの方は、画像編集で誇張してあるのも含まれているようだが、こうして比べてみると化粧というものの本当の意味が分かるような気がする。
一つには、歌舞伎役者が舞台用に化粧するように、実益のある化粧がある。芸能人が化粧するのは、何となく美しく見せたいというよりも、役作りなど具体的に目的がある。では、芸能人でもない一般人が化粧するのは何故か? 私は虚飾ではなかろうかと思う。そして、みんな化粧しているから、化粧ぐらいしないと恥ずかしいという心理が働く。マナーみたいな感じである。しかし、そうすることによって、化粧をしたときと落としたときの差がますます激しくなる。素顔での良さが感じられなくなるのではと思う。それは、化学調味料の味付けに慣れてしまって、素材の味わいが分からなくなるのと似ているのではなかろうか。なにかにつけ人類は「やりすぎ」の傾向にある。
今回のマーコラ博士の記事にはナノ粒子のことが指摘してあるが、他にもさまざまな物質が使用されているだろう。本当に「死んでもいいからきれいになりたい」とき以外は、使わない方が良いのではなかろうか。まあ、私には女性の本心は分からないし、安全な化粧品もあるとは思う。
なお、記事中のrBGHミルクについては、『完全支配・アグリスーティカル編』にも詳述されている。

今どきの化粧品のナノ粒子を警戒せよ!
COSMETIC ALERT! Why You Should Dump These Cosmetics Today...
サミュエル・エプスタイン博士は、癌予防の分野で評価の高い専門家である。シカゴのイリノイ大学の職業病・環境病学の名誉教授で、毒素の専門である。癌予防連合(Cancer Prevention Coalition)の会長でもある。
癌の原因と予防について270本の科学論文、15冊の本を著している。その中には、草分け的な著作『癌の政治学』(Politics of Cancer, 1979年)や、最近では、化粧品やパーソナルケア製品に含まれる発癌性物質などの毒素について書かれた『毒性の美貌』(Toxic Beauty, 2009年)がある。
今回のインタビューでは、あまり注目されていない以下の切迫した健康への脅威について語ってもらった。
* 化粧品に使用されているナノ粒子
* rBGHミルク
* 肉
* オバマの新しいガン政策には癌予防が欠けていること
(参考)サミュエル・エプスタイン博士のインタビュー(筆記、英文)

マーコラ博士のコメント
効果的な癌予防のために知っておくべき発癌性の毒素のことを話してもらう人物としては、その経歴からしてエプスタイン博士ほど適切な人はいない。
今回のインタビューでは、4つの重要なトピックについて概略を話してもらった。その内、3つは癌を促進する毒素に関するものだが、最後の1つは急を要する重要な問題提起になっている。現時点でこれだけ癌について分かっているのに、なぜ政府の癌政策は完全に予防という視点を無視するのか?
どんなことがなされているか(どんなことが「なされていないか」)実態を知れば、癌そのものが儲かるビジネスに見えてくるだろう。こうした眼鏡を通して眺めると、癌予防が無視されていることの意味が初めて理解できる。
薬用化粧品のナノ技術に関する重大な警告
エプスタイン博士には、化粧品に含まれるナノ粒子のことを非常に懸念しており、こうした技術が隠匿・無視されている事実を懸念している。
ナノ粒子の成分は、多くのブランドの化粧品・薬用化粧品に使用されている。化粧品(どんな化粧品であっても)を購入するときにはこの情報をもとに検討していただきたいと思う。
ナノ粒子の一部には極めて有害なものがあり、ゆっくりとではあるが確実に「偏在アスベスト」(universal asbestos)になっていく。博士は言う。
商品表示では、こうしたナノ粒子の危険性はまったく警告されていない。しわを減らし、皮膚の表面を安定させる効果があると宣伝されている。
しかし、まがいものであろうと本物であろうと薬用化粧品に含まれるナノ粒子は、人々の健康を極めて危険な、認識されていない害にさらしている。
ナノ粒子は、超ミクロのサイズのため、簡単に皮膚を通り抜け、血管に侵入し、全身の血流に乗り、離れた部位で毒性作用を生じる。
脳への毒性作用、脳の変性障害、神経損傷など、我々は既に証拠をつかんでいる。つまり我々は、化粧品産業全体で最も危険なタイプの1つをテーマにしていることになる。
2006年5月、世界約80ヶ国で活動する草の根ネットワークの「フレンド・オブ・アース」は、「小さな成分に大きな危険~ナノ粒子、日焼け止め、化粧品~」というナノ粒子に関するレポートを発表し、人々の健康を守るためには、これらの危険な商品は市場から排除し、禁止されなければならないと警告している。
「それから約2年後の2008年中頃、英国王立委員会のレポートは、ナノ粒子を含む製品は極めて高い毒性リスクを有すると警告している」と博士は言う。
多くの製品には、他にも様々な有毒成分が含まれている。例えばアレルゲン、有毒ホルモン物質、そして、発癌性物質とされる以下のような物質である。
* 酸化エチレン
* ジオキサン
* ニトロサミン
* ホルムアルデヒド
* アクリルアミド
これらは既知の発癌性物質であり、皮膚に大量に付着するものに存在してはならない物質である。
現在まで我々が収集した証拠は、(ナノ粒子が)血流に入り、全身の器官に達するという事実に集中している。脳に関する限り、実際に脳に入り込み、毒性効果(脳内の病変、小さな病変、毒性効果)を生じた証拠を実際につかんでいる。
とエプスタイン博士は言う。
米国のミルクがヨーロッパ全域で禁止された理由
3月18日、ニューヨークタイムズは「正直な食品表示」という論説を掲載した。この論説でハンバーグ博士(女性)は、製品中の望ましくない成分の隠蔽を非難するため、17~18社宛に差し出した手紙を公開した。また、ハンバーグ博士は、消費者が信頼できる情報を提供することの重要性を強調している。
「だが、非常に残念なことに彼女は、我々の食生活の中核をなす2品目(ミルクと肉)に関しては、何ら行動することができなかった」とエプスタイン博士は言う。
彼女は望ましくない成分のリストからミルクと肉を除外し、そうすることによって、ミルクと肉は安全であるかのような印象を与えてしまった。(略)ミルクの20%は遺伝子組み換えである。専門用語ではrBGHと言い、小文字のrは、recombinant=組み換え体、BGHは、牛成長ホルモンである。(略)(ミルクには)IGF-1(インスリン様成長因子1)という天然成長因子が極めて高いレベルで含まれている。これは天然の成長因子であり、正常な成長を司る因子ではあるが、rBGHミルクを飲むと、この成長因子が異常に高いレベルになってしまう。このミルクを飲むと、IGF-1は消化作用を生き残り、小腸から血液へと簡単に吸収される。IGF-1のレベルが増加すると、乳癌の危険性が増す。我々は、これを示す20件の発表を行っている。また、10件の発表で結腸癌、別の10件の発表で前立腺癌の危険性が増すことを示している。更に問題がある。IGF-1の増加は、早期の癌に対抗する自然の体の防衛メカニズム(アポトーシス)を阻害するのである。
rBGHミルクの危険性に関する科学的検証は、『あなたの飲んでいるミルクには何が入っている?』という2006年に刊行されたエプスタイン博士の本に詳しく記述されている。
今簡単に要約したような懸念に基づき、1999年に国連の食糧安全機関(世界100ケ国を代表)は全会一致でrBGHミルクに安全基準を設定しないことを決定し、実際に米国製ミルクは国際的に禁止になった。マーガレット・ハンバーグは、望ましくない成分を含む食品を企業に販売するなと言っているが、アメリカのミルクは世界中で禁止されている。高レベルのIGF-1とそれに付随する危険のためである。
単に危険性を無視しているだけでなく、健全なミルクを生産しているメーカーが正しい食品表示をできないことはもっと問題である。「rBGHフリー」という表示が許されていないのだ! そう表示するには、「rBGHには既知の危険性がありません」とデカデカと但し書きを加えないといけない。
理想をいえば、米国のFDAのような機関が、適切な調査を実施し、健康上の危険から人々を守るべきである。国民が自分で調べなくても良いようにだ。だが、現状は理想とはほど遠く、食品・医薬品・その他日用品に潜んでいる毒物については、自分で調べ、自分で勉強し、意識的に選択するしかない。
大部分の市販の肉についてもそうである。
市販の肉
特に一つの慣行のため、市販の肉は健康に有害な可能性がある。その慣行とは、屠殺のおよそ100日前、飼料場に入れる前に、牛に性ホルモンを注入することである。天然もしくは合成の性ホルモンのペレット(粒)を、牛の耳の皮膚の下に挿入する。その目的は金銭的なものである。肉の重量が増えるため、わずかな追加費用で約10%の利益アップになる。
このため、ほとんどの市販の肉には、極めて高いレベルの性ホルモンが含まれている。テストステロン、エストロゲン、黄体ホルモンといった天然ホルモンもしくは、合成の同等物である。
「食肉によって、ホルモン性の癌のリスクが高くなり、1975年以降漸増している。乳癌は25%、前立腺癌は60%、精巣癌は60%増加した」とエプスタイン博士は言う。
当然ながら、rBGHミルクと同様、米国の肉は世界中で禁止されている。世界で最も民主的と信じられている国で販売されている主食(肉とミルク)は、癌の脅威のために世界中で禁止されている。
1986年に「人間の食品安全と動物用医薬品の規制」という報告書があり、これは下院の政府運営委員会で全会一致で承認されている。「FDAは、消費者を守る責任を一貫して無視し、畜産業の獣医の利益を繰り返し推進し、肉・牛乳・鶏肉の消費者の健康と安全を危険にさらした」と結んでいる。
残念ながら、こうした調査結果も生かされることはなかった。エプスタイン博士は言う。
圧倒的な科学的証拠があるにもかかわらず、アメリカ国民はいまだに極端に危険な食品を飲食している。全世界がアメリカの食品は買わないと警告しているのに。
まるで不思議の国のアリスである。我々は世界で最も偉大な民主主義の国だと信じながらも、知能犯罪を許している。業界の知能犯罪、利益を求める知能犯罪である。許しているというよりも、そもそも疑問も反対意見も提示していない。ということは、暗黙の内に政府を信用するアメリカ国民の方に問題がある。
実に残念で嫌な警告であるが、私はこう警告したい。政府は信用できない。農務省も信用できない。FDA(食品医薬品局)も信用できない。どうしようもない悲哀を抱きながら言っているのだが、フランスの昔からの格言にもこうある。「危険であれば、自分で自分を救うこと」
必要に迫られて食品を買うときは、知識に基づいた選択をすべきである。健康を維持したいならばである。例えば、殺菌牛乳(特にrBGHを含むミルク)は全面的に避けること、通常の方法で育てられた商用の肉は全面的に避けることである。
ラム(子羊の肉)は例外である。エプスタイン博士によると、子羊には性ホルモンが使用されておらず、幼くして屠殺されるため、有機育成でない場合であっても、主として草を食べて育っている。また、それほど高価ではないので、有機育成の草で育った肉が日常的に手に入らない場合には、良い代替品になるだろう。
オバマの癌政策の欠陥
包括的な癌政策を展開する大統領としては、オバマが初の大統領である。残念ながら、この政策は腫瘍学に終始している。つまり、癌と診断された後の治療が強調されており、癌の予防については殆ど言及されていない。
オバマの政策は、いくつかの機関に優先順位を与え協力させている。国立癌研究所(National Cancer Institute)、調査・臨床試験所(Research and Clinical Trials)、CDC、医療保険運営センター(Centers for Medicaid and Medicare services)、そして癌の薬を規制するFDAである。
1971年に議会で癌法が可決し、職業的・環境的な発癌性物質の曝露による癌の予防に関する研究を拡充するため、全米で癌プログラムが実施されることになった。
その直後、ニクソン大統領は、国立癌研究所(NCI)に2億ドルの予算を認可した。以来、NCIの予算は30倍以上になり、2010年は60億ドルを超えている。
それとともに、エプスタイン博士が指摘するように、さまざまな種類の癌(喫煙によるものを除く)の発生率も急増した。
「つまり、お金を使えば使うほど、癌が増えている」とエプスタイン博士は言っている。たとえば悪性黒色腫は170%、非ホジキン・リンパ腫は80%、甲状腺癌は120%、精巣癌は60%、小児癌は40%増加している。明らかに何かが欠けている。何か間違っている。しかし、何だ?
この謎の大部分は、NCIが癌の予防に全く関心がない事実で解明できる。NCIは、診断後の治療と腫瘍学の研究に専念している。エプスタイン博士は言う。
NCIは、全種類の発癌性物質を回避するためのリストや記録を作成・開示できていない。発癌性物質とは、一部の薬剤、医薬品、診断放射線、職業的・環境的な発癌性物質の被曝、日用品、食品、天然産物、化粧品、パーソナルケア用品に含まれる発癌性物質である。さらに、NCIは、そのような情報を繰り返し議会が要求しても、誤解を招くような情報は別にして、まともな情報は提供してこなかった。(略)1988年3月、NCIのリチャード・クラウスナー(Richard Klausner)所長に対する一連の質問で我々はNCIの方針と優先順位に関する情報を請求した。そこでオベー(Obey)議員は「NCIは、回避可能な発癌性物質のデータを整備し、広く人々が利用可能な情報にすべきではないか」と言ったが、それに対する答はNoであり、今でもそうである。
さらに苛立たしいことに、米国は英国の5倍も化学療法にお金をかけているが、生存率は同じである。
癌の流行の対策とは、腫瘍学の研究や薬の開発の予算を増やすことではないのは明らかだ。その答は、予防措置を取ることであり、市場から既知の発癌性物質を排除することである。
エプスタイン博士の広範な研究に基づき、様々な種類の癌に関連する毒性要素を挙げておく。
* 悪性黒色腫-長波(紫外線光)が遮断できない日焼け止めの使用
* 甲状腺癌-さまざまな放射線
* 非ホジキン・リンパ腫-除草剤と毛染め
* 精巣癌-食肉中の残滓ホルモンと農薬(殺虫剤)
* 小児白血病-電離(イオン化)放射線、食肉(ホットドッグなど)中の防腐剤、親が発癌性物質に曝露
* 65歳以上のアフリカ系アメリカ人女性の卵巣癌-化粧用(タルカム)パウダーの生殖器使用
こうして我々が癌について知っていることを前提に考えると、予防に無関心な政府の態度は、驚くほど非道義的である。
我々は、NCI所長など連邦政府機関側の犯罪ともいえる完全に間違った政策に向き合っている。(略)何が起きているのだ? 本来、我々を導くべき立場の人々に対し、何らかのコントロール権を行使することはできないものだろうか?(エプスタイン博士)
この他にも現在発生していることを知るには、インタビューの全部を聴くか、筆記版を読んでいただきたい。新たにNCI所長に任命されるハロルド・バーマス(Harold Varmus)の関係でNCI内部に生じる利益相反の可能性については、信じられないだろう。
さらに知識を深めるために
エプスタイン博士のウェブサイトwww.PreventCancer.comには、今回の話題に関連する情報がたくさんある。
また、当サイト(Mercola.com)にも、最上部の検索エンジンを用いれば、rBGHミルクとホルモン入り食肉の危険性に関する記事がたくさんある。
周囲の人も含め自分自身を教育することは、一晩では無理である。それでも我々は前進している。人々が知識を増やすほど、本当の危険を暴くことも可能になり、本当の変化に向けて進むことができる。
その前進のために、あなたの役割は大きい。あなた自身の重要性を過小評価しないでほしい。
去年は、我々の草の根の活動が、豚インフルエンザの瓦解という素晴らしい成功で報われた。人々が騙されることを拒絶したため、今やWHOは辛酸をなめ、少なくとも多少の不正があったと自白せざるをえない状況に陥っている。
これからも自分自身の健康を自分自身でコントロールするために、知識を増やし、それを世界に広げていこう!
(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)

原文の紹介・関連情報
原文 COSMETIC ALERT! Why You Should Dump These Cosmetics Today...