掲載 2009年11月25日

為清 勝彦

豚インフルエンザとマネーカルト

われわれは戦後の日本が経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのをみた。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力慾、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながら見てゐなければならなかつた。

昭和45年11月25日 楯の会 三島由紀夫・森田必勝 檄文より抜粋

今回の騒動を「対処療法」で済ませてはならない

H1N1豚インフルエンザは感染ピークを過ぎ、加えて製薬会社の陰謀に気付きワクチン接種を拒絶する人が相当の割合に達している。ワクチンのインチキについては欧米の主流メディアでも取り上げられるようになり、副作用も報道されている。ひとまず沈静化に向かっているようだ。厚生労働省もすっかり安心したのか、スイス(ノバルティス)とカナダ(グラクソスミスクライン)に海外旅行を計画中である。われわれ日本の代表に対し、現地で製薬会社は温かく接待してくれるだろうか。

しかし、人々の恐怖を煽る演出は今後も繰り返される可能性が高く、依然として何が起きるか分からないと覚悟しておくべきだろう。

いずれにしても、今回の世界的詐欺については、騒動が鎮静化したから忘れてよいものではない。それが意味することを、しっかりと分析し、原因を除去するまでは、安心できない。

相反する情報

豚インフルエンザをめぐる議論を単純化すると次のようになる。

■ワクチンを推進する側(製薬会社、政府、マスコミ、多くの医者)

豚インフルエンザウィルスは、怖い。

抗ウィルス薬を服用し、ワクチンを打てば安心。

■ワクチンを拒否する側(フリージャーナリスト、ブロガー、一部の医者など)

豚インフルエンザウィルスは、弱いので心配不要(安心)。

抗ウィルス薬、ワクチンが怖い。

この相矛盾する主張をどう認識し、どちらを正しいと判断するかで、いくつかのタイプに人間を分類できる。今回の場合は、両方とも正しいとか、両方とも間違っているといって逃げる選択は無しだ。自分自身や家族がワクチンを打つかどうか判断しなければならない。半分だけ打つという選択はない。本当に危険なら、時間も限られている。早く判断しなければならなかった。

疑問を感じないタイプ

第一のタイプは何の疑問もなく、テレビを信じるだけの人々である。また、テレビによって影響された周囲の人や医者の意見に従う人も含む。「新型」インフルエンザは危ないらしいと思っている。あとは性格次第で、異常なまでにワクチンを欲しがる人もいれば、周囲が打てば自分もと受動的な人もいる。

「無知の知」を知らないタイプ

次に、いわゆる識者タイプで、話しが長い人がいる。ここまでのタイプが全人口に占めるバカの割合だ。

我々の大半は医学の「素人」である。そのような者が、今回のような判断をする場合に、決して陥ってはならないのが、「科学的根拠」あるいは「客観的事実」というやつだ。よほど突っ込んで事実を究明する暇と能力があれば別だが、普通の人間がそのようなことに挑戦しても、迷宮に入り込むだけである。

今回の場合、最大のポイントは、「WHOやCDCが公表データの操作・恣意的な報道発表をしているかどうか」だった。簡単に言えばWHOやCDCを信じるかどうかだ。本当にインフルエンザが危険ならば、早くワクチンを打つかどうか判断しなければ間に合わない。その時間的制約の中で、この見極めができるかどうかだった。

科学的・客観的らしき主張をしている人たちの議論をよく見ると、彼らはWHOとCDCの情報を「前提」に議論している。その前提自体を疑うことを知らない(または立場的に許されていないのだろう)。ただ肩書きと講釈(うんちく)が立派なので、科学的に見えるだけだ。そして権威に弱い人は、こうした人たちの言うことを信じる。

(もっとも、WHOとCDCの公式情報だけでも、注意深く分析すれば、ブレイロック博士のような分析が可能である。今回は、公表情報だけでもつじつまが合っていない稚拙な詐欺だった。それでも騙せると、世界の人民は相当バカにされているのだ)

「WHOやCDCが公表データの操作・恣意的な報道発表をしているかどうか」をブレイロック博士のように整然と分析することは、普通の人間には無理だ。だから、普通の人間が「科学的根拠」や「客観的事実」を追求すれば騙される。普通の人間には、もっと簡単な判断方法がある。

誰がトクする?

それが推理小説の犯人探しの常道である「誰がトクする?」だ。

ワクチン拒否側の議論を展開したのは、インターネットで個人的に情報を発信した人々である。私の知る限り、緊急性と重大性を考え、みんな時間をかけて調べた情報を無料で公開していた。その動機は、必ずしも博愛的なものだけでなく、ワクチンが法的に強制されてはたまらないという気持ちがあっただろう(分かりやすく言えば、世論の大勢をバカに任せておくと自分も危ないということだ)。売名行為と疑うことは可能だが、製薬会社等から訴訟されるリスクで十分に相殺される。私のように無名な人間なら安心していられるが、有名で影響力ある人は暗殺される可能性もある。ワクチンを拒否して個人的に利益を得る人はいなかっただろう。

一方で、ワクチン推進側は、儲ける人ばかりである。製薬会社は当然だが、そのCMを引き受けているマスコミもそうだ。


ワクチンが危ないという人と、インフルエンザが危ないという人と、どっちを信じてよいか分からないとき(自分の中で五分五分のとき)、「誰がトクする?」という単純化は実用的である。

1976年のアメリカの豚インフル・ワクチン、古くはワクチンの元祖・天然痘ワクチンなど、ワクチンに関する夥しい歴史を知っていれば、更に確信が持てただろう。

(参考)天然痘はワクチンで「撲滅」されたのではなく自然消滅したという話→「わたしんちの医学革命と雑多な情報」

少し深く考える

今回の詐欺は、製薬会社単独で可能なことではない。国連機関や各国の政府がグルでなければできなかった。というより、むしろ国連や米国政府が主体になってやっている。ということは、製薬会社と政治が、人事や金銭などを通じて、つながっていると解釈しなければならない。

ここで、今は民主主義の世の中ではなかったのか?と疑問を持つべきである。

これを述べると長くなるが、民主主義が少数者による支配に必然的にたどり着く一般的理由を二つだけ述べておきたいと思う。

(1)正規分布の法則

受験でお馴染みの偏差値でよく使われる正規分布カーブがある。

(必ずしも正規分布である必要はないが、単純化してイメージしやすい)。


民主主義は、全員が合意できることがベストとはいえ、究極的には過半数(多数決)でものごとを決定する仕組みである。しかし、この分布を見れば分かるとおり、統計学的に、必ず過半数の人間は、少数者よりも相対的に知能が低い。これは相対的な事実なので、全体の知能水準がいくら上がっても、並行移動するだけであり、不変の真理である。

ここで、知能の高い少数者(例えば偏差値70以上の3%弱)の内、自らの利益に敏感な邪悪な人間が、過半数の相対的低知能による支配に甘んじるだろうか? そんな屈辱には耐えられないはずだ。バカどもの機嫌を取りながら(後述の優生学を推進した方々は、1950年代になってようやく「バカにもプライドがある」ことを発見している)、何とかうまいことできないものだろうかと、過半数を操る方法を考えるだろう(その一例として、国連創設のとき、国連で過半数票を取るため、アメリカはラテンアメリカ諸国を懐柔している)。かくして、民主主義の化粧はつけたまま、マスコミ(情報・宣伝)と、雇用や商取引(マネー)を使って過半数を誘導することになる。(今回の豚インフルでは、インターネットで逆の方向から善意の少数者が情報を発信して対抗したのがアメリカを中心に奏功した)

さらに少数者の中にも、相似形で小さな正規分布があり、入れ子(ネスト)構造で深くなっていくイメージである。3%の3%、さらにその3%・・・(下図)

大きく全体を見ると、右後方に伸びていくピラミッド型にも見える。

(2) 選挙の法則

まともな人間は、政治家になりたくない。どうして政治家は選挙のときに頭を下げるのだ? 国民のために働くと言うが、頭を下げてまで他人のために尽くしたいという想像を絶するような高徳な人が世の中にいるだろうか。そんな空想はやめよう。自分にとって利益になるから、頭を下げて投票を頼んでいるだけだ。選挙に内在するこの矛盾については、シェイクスピアの悲劇コリオレイナスに描かれている。例外はいるかもしれないが、水が高いところから低いところへ流れるように、政治家というものは、目立ちたがり屋で、支配欲が旺盛で、羞恥心がなく、我欲の塊のような人間ばかりに濃縮されていく。つまり、金で操られやすい人間ばかりになる。

一過性の問題ではない

ここまで理解すると、今回のインフルエンザ騒ぎは、政界と企業が一体となって、医薬品を売るグローバル詐欺商法だと理解できる。そして、決して今回限りの問題ではなく、恒久的な仕組みに深く根ざしたものであることもわかる。

長期的な副作用の意味

しかし、更に疑問が生じる。何故、わざと妊婦や子供を優先ターゲットにしたり、あえて副作用が起きそうな危険な物質を添加するのだろうか?

ワクチンを売って利益を得るだけなら、年齢層や性別は関係なく売ればよいし、どっちみちありもしない脅威なのだから、あとで苦情にならないように、なるべく無害なもので十分ではなかろうか(偽薬でも良かった)。

一つには、副作用によって医薬産業は長期的な利益を確保しようとしているのではないかと考えられる。しかし、よく考えてみると、企業はあくまで企業単位で活動しており、製薬会社は互いにライバルのはずだ。長期的な副作用で儲けることができるのが、どうして自社だと確信が持てるのか?

分散投資

ワクチンの副作用による長期的な利益を確実に得ることができるのは、「医薬品産業全体」である。特定の企業ではなく、産業全体が儲かることで、儲かるのは誰か?

投資家である。株式投資は分散投資を基本とする。特定の企業に賭けるよりも、医薬産業全体に投資する方が、投資リスクとリターンの関係が安定している。

こうして考えると、今回のグローバル詐欺の実行犯(政府と製薬会社)の背後に、投資家の姿が見えてくる。

ただし、投資家と言っても、並みの投資家にこのような地球規模の詐欺ができるわけがない。巨大なマネーを保有するマネーカルトでなければ無理だ。マネーカルトは、その生い立ちからして詐欺、複式簿記の二重思考が本業である。(拙訳『地球を滅ぼす人類最後の宗教、マネー/金融システムの闇の超起源』を参照)

マネーは手段

だがしかし、また致命的な疑問にぶち当たる。

マネーカルトは、金儲けしても意味がないのだ。金を儲けて喜ぶのは、一般人から並のエリートまでだ。

世界を左右するほど資金を蓄積しているマネーカルトは、マネー自体に価値がないことを一番熟知している。彼らにとって、マネーは道具に過ぎない。だから、マネーが最終目的ではない。

では何のために?

金銭的な目的でないとすれば、他に何があろうか?

優生学と人類の品種改良

今回のワクチンを人種差別意識(優生学)による「人類の品種改良」のための人口削減と考えることもできる。百年ぐらい前から、ロックフェラー財団が軸となって、どうやったらアジア人など劣等人種の繁殖を抑えられるか、白人の中でもバカを撲滅できるかということを、結構、真剣に考えてきている。彼らなりに真面目に地球の将来を心配してきた。考えてきただけでなく、遺伝子組み換え食品を「飢餓救済」に使うとか、「破傷風ワクチン」で中絶させるとか、「女性の地位向上」のために避妊法を普及させるとか、低所得者にワクチンを無償提供するとか、数多くの努力を重ねている。それでも世界の人口は増え続けており、困っているのだ。二酸化炭素問題というのも、「劣等人種は息をするな」というメッセージを遠回しに伝えているに過ぎない。

同じ人間なのに、どうして?と疑問に思われるかもしれないが、彼らは神に選ばれた特別な人間であり、他の人間とは種類が違うと思っている。ちょうど、我々が雑草や害虫、畑を荒らす動物を駆除するのと同じ感覚である。

しかし、まだ疑問が尽きない。

今回のワクチンは、因果関係を分かりにくくする意味があるのだろうが、多くの場合、即効の殺人効果がない。もし人口削減が目的であれば、そもそもウィルス自体もっと強力なものを流布できたのではないか、化学兵器を新型疫病ということにして使用することもできたのではないか、北朝鮮などテロリストを雇って核兵器を使うこともできたのではないかなど、他にも有効な方法がありそうな気がする。

もし目的が、人口削減でないとすれば、あるいは人口削減プラス他の目的があるとすれば何だろうか?


(ここまでは参考文献や事実に基づいた話であるが、ここから先は、人間界を離れ、異次元の話になる。感じるか感じないかの、証明しようがないレベルである。単なる妄想の可能性が高いので、すでに『マネー』をお読み頂いている方限定のエンターテイメントとして提供する。)

つづき (『地球を滅ぼす人類最後の宗教、マネー/金融システムの闇の超起源』読者限定コンテンツ)


以上のように原因を解明した上で、原因を除去する方法については、また後日考えてみたい。

この続編は「ドゥ・ナッシング!」(2010年1月26日)へ

参考文献

新型インフルの輸入ワクチン、スイスなどに調査団派遣へ(2009年11月24日) asahi.com

豚インフルエンザは、アメリカ史上最大級の隠蔽工作(ラッセル・ブレイロック博士)

F.William Engdahl, "Seeds of Destruction: The Hidden Agenda of Genetic Manipulation" Global Research, 2007