掲載2010年6月2日

内容紹介・訳者メモ

2002年の米国の天然痘バイオテロ騒ぎに際して書かれたシェリー・テンペニー博士の記事である。テンペニー博士は、医師免許を持つ整骨療法医である。現在は、代替医療に従事し、クリーブランド州立大学やケースウェスタンリザーブ大学の医学部で講師もしている。経歴としてはオハイオ州のFindlayにあるBlanchard Valley Regional病院の救急部長を務めたこともある。

医療マフィアの利益的には、政府備蓄に納品したことをもって売上達成になるので、必ずしも実際にバイオテロが発生する必要はないわけだが、国民が天然痘を怖がってくれないと政府予算を使って備蓄することは不可能である。天然痘に限らず、そのような視点で、マスコミ報道等を読むと理解しやすいだろう。

またWHOがワクチンで天然痘を撲滅したという自慢話についても触れてある。このWHOの撲滅キャンペーンには、蟻田功氏という日本人が貢献している。今もワクチンの効力を信じておられるようだが、実際には蟻田氏が、インド人の迷信(天然痘にかかった人は幸福になる)を解除し、患者の隔離を行ったことが奏功したようである。

(参考)「根絶」から30年…天然痘に学ぶ感染症対策 元WHO対策本部長語る「効率的戦略が成否のカギ」 (産経ニュース)

予防すべきなのは「天然痘」というよりも、「天然痘パニック」であり、この情報が少しでもワクチンになれば幸いである。

天然痘バイオテロの対処法

Smallpox Outbreak: What To Do

シェリー・テンペニー(整骨療法医)

By Sherri Tenpenny, D.O.

(Naturo Doc)

2002年7月7日

「番組の途中ですが、ここで緊急ニュースです。ワシントンD.C.で天然痘が発生しました」

そしてパニックを迎える。数ヶ月前からマスコミは、疫病が大流行して何百万人も死ぬかもしれないと信じ込ませようとしている。ワシントンから何千マイルも離れた所に住むアメリカ人が天然痘ワクチンを欲しがるだろう。今まで製造されたワクチンの中で最も合併症のリスクが高く、効果も怪しげな歴史しかないワクチンをである。

だが、正しい情報を知っていれば、そんな行動を取ることはない。パニックになることもないだろう。テレビを消す。ヒステリックな近所の人の話を聞かない。そして、これは重要だが、急いでワクチンを打ちに行かないこと。その理由を以下に説明する。

2002年6月20日、私はACIP(予防接種諮問委員会)というCDC(疾病対策予防センター)の会議に出席し、現在CDCとHHS(保健社会福祉省)が検討している天然痘ワクチンの勧告書の公表に先立つ証言を一日半にわたって聞いてきた。

CDCと提携した医師、研究者、一般参加者から様々な証言・コメントがなされた。会議から2週間経ったが、この歴史的な意味を持つイベントのことをマスコミは何も報道していない。だから、私はこの重要な会議の内容を一般に発表することにした。このレポートを読んで頂ければ、天然痘に関する認識が変わるだろうし、たとえ大流行になったとしても何も恐れることはないことを理解してもらえるだろう。

一般的に認められている事実

天然痘に関する報道のほとんどは、一般市民に絶えず恐怖を植え付けようとしている。流行発生時に(発生しなくともワクチンの準備が整い次第)、人々がワクチンを求めて殺到するように仕向けるのが目的のようだ。

1955年にソーク・ポリオワクチンが発表される前にも似たようなマスコミのキャンペーンがあった。ポリオワクチンは、発表前に1年以上開発されていたが、未検証の「研究用新薬」であった。天然痘ワクチンも同様だろうが、天然痘ワクチンの場合、広範囲におよぶ潜在的な副作用と合併症が既に知られていることが違う。

天然痘について、一般に認められている事実には、以下のようなものがある。

1.天然痘は、感染力が強く急速に蔓延し、何百万人も死ぬ。

2.天然痘は、感染者と日常的な接触をすることで拡大する。

3.天然痘の死亡率は30%と考えられている。

4.天然痘に治療法はない。

5.天然痘ワクチンで感染を予防できる。

実はこうした「周知の事実」は「事実」ではないことが分かった。だから「神話」と呼ぶことにする。

第一の神話:天然痘の感染力は強い

CDCの天然痘早期対策室とNIP(国家予防接種プログラム)のディレクターをしているJoel Kuritsky医師は、「天然痘の伝染速度は遅く、それほど感染力は強くない」と述べている。これは天然痘について我々が見聞してきたことと、ほぼ完全に矛盾している。だが、これは「最も確かな筋」から直接聞いた話であり、天然痘の感染に関する「本当の話」と考えるべきである。

たとえバイオ・テロリストの天然痘攻撃を浴びたことが分かっても、天然痘を発症するとは限らない。この病気の徴候や症状はすぐには発生しないので、考える時間がある。3~17日の潜伏期間がある。[i] 最初の症状は、高熱(華氏101度=摂氏38.33度以上)であり、その後、吐き気、嘔吐、頭痛、腹部の締め付け、腰痛を伴う。具合が悪くなり、たぶん寝たきりになるため、外に出て公衆に混じることはできないだろう。

たとえ熱があっても、この時点の患者は、まだ感染力を備えていない。それに熱の原因は風邪など他のことかもしれない。

もし本当に天然痘に感染しているならば、発熱後2~4日以内に特徴ある発疹が発生し始める。この発疹が出たときに初めて、患者は感染力を持ち、拡散可能になる。CDCのNIP(国家予防接種プログラム)のディレクター、Walter A. Orenstein医師は、「大疱瘡(variola major)の発疹は特徴があるので誤診の可能性は低い」と言っている。典型的な天然痘の発疹は、丸く固い膿疱で、転移したり融合することがある。病斑は、胴体と四肢よりも、手のひら、足の裏、顔面に多めに生じるが、全身の病斑は同時進行で発達する。

具体的行動

曝露した場合には、「曝露」が「発生」にならなくてよいように、免疫システムの機能を改善するためのあらゆる努力をすることが肝心である。

1.精製された白糖を含む食品をすべてやめる。糖は白血球(防衛最前線)の機能を阻害するからである。[ii] (健康のためには様々な食事の見直しが必要だが、それは本稿の範囲を超える)

2.ビタミンCをたくさん摂取する。ビタミンCは、何百もの研究結果で、天然痘を含むウイルス感染から身体を守る効果があることが証明されている。[iii][iv]ビタミンCの活用と「服用レシピ」については、Sandra Goodman博士の"Vitamin C, The Master Nutrient"を読むと良いだろう。

3.熱が出ても、まだ考える時間はある。3週間分の新鮮な有機農産物と濾過水を用意しよう。子供は、おばあさんや近所の家に預けよう。まだ感染していない可能性もあり、発疹が出ない内は感染力はないことを忘れずに!

第二の神話:天然痘は、感染者と日常的な接触をすることで簡単に拡大する

天然痘が社会に急速に拡散することはない。発疹が出た後であっても、感染スピードは遅い。「感染は、液滴(droplet)汚染で広がり、くしゃみやせきでは一般的に感染しない。天然痘は野火のように広がらない」とOrenstein医師は言う。また、日常的な接触で天然痘が広がるのは「例外」だと言っている。

アフリカの事例では、偶発的な接触による感染は8%に過ぎない。

天然痘の伝染は、濃厚な接触の場合に起きる。それは「最低6~7日間、6~7フィート(約2m)以内にいる感染者に常時曝露すること」と定義される。[v]

Orenstein医師は、アフリカの92%のケースは家族的接触が原因であり、インドでは全ケースが長期におよぶ個人的接触によるものだったと報告している。また、南カリフォルニア大学のTom Mack博士は、パキスタンでは家族的接触をしていても27%のケースで伝染が無かったと述べている。約37%は1世代だけの伝染(二番目に伝染した人が、三番目の人に伝染させることはない)である。こうした統計は、何百万人規模で指数的に感染が広がるという想定と、完全に矛盾している。

たとえ第三世界のように人口密度が高く、医療体制が無い場合であっても、隔離が天然痘の蔓延防止の最善策である。感染スピードの遅さと、人々が正しい情報を持っていれば、アメリカでの天然痘症例は10件以下になるのではないかとMack博士は推定している。マスコミが騒いでいる数字とは随分と違う。

CDCがセントルイスで開催した6月8日の天然痘に関する公開フォーラムで、Kuritsky博士は「感染スピードが遅いことに加えて、一週間近く密着して接触しなければ感染しないことを考えれば、自らを天然痘に感染させたテロリストが街中の人ごみを歩き回り、都市全体に感染を広げるというシナリオは、完全にフィクションである」と述べている。

ここで考えるべきなのは、第三世界では、効果がなかったために大規模予防接種は中止になったことだ。インドでは、88%の予防接種率のある村でも発生していた。WHO(世界保健機構)が監視と封じ込めキャンペーンを開始し、天然痘の患者を積極的に探し出し、自宅に隔離し、家族など近親者に予防接種を実施したところ、二年もしない内にほとんど天然痘撲滅と言ってよい状態になった。CDCとWHOは、この天然痘の根絶を、環状予防接種(取り巻く近親者に予防接種)の成果だとしている。だが、この感染症は、3~6週間かけて自然な経過をたどって消えることから、恐らく隔離だけで同じ成果を達成できたはずである。

第三の神話:天然痘の死亡率は30%である

新聞や雑誌論文では、だいたいこの数字を引き合いに出している。しかし、Mack博士がプレゼンテーションで指摘したように、「致死率30%」は歪曲されたデータに基づいているようだ。Mack博士は、天然痘に関する仕事に広範囲に従事し、1970年代前半にはパキスタンで120件以上の症例を見ている。予防接種の実施状況に関係なく、各地の村には5~10年おきに病気の「輸入」があったようである。また、生活環境と社会対策の状況をみれば、発生は常に予測することができた。地元当局の関知しないような小規模な発生、個人症例はたくさんあった。

Mack博士は、劣悪な医療体制であっても、成人の致死率は「一般的に宣伝されているより相当に低く」、10~15%だろうと述べた。そして統計では、「致死率が高い子供たちを加えることで」平均死亡率が高くなるようにしてあったという。驚くことに、彼は、大規模な予防接種がなくとも、「いずれにしても天然痘は滅んだ。時間がかかっただけだ」という見解も明かした。

とはいえ、死んだ人々がいる。なぜ? せんじ詰めると、天然痘は皮膚病である。だから「他の身体器官に及ぶことはあまり無い」。[vi] 私は、この疑問を、二度、委員会に提起した。NVIC(ワクチン情報センター)のKathi Williamsは、6月15日の医学研究所の会議でこの質問をした。この返事は、6月20日にACIP委員会のメンバーが、「それは良い質問だ。誰か天然痘の死亡の本当の原因を知ってる?」と言ったことで得られた。

その際、ジョンズホプキンス大学疫学部のD.A.Henderson博士が、コメントを申し出た。彼は、WHOの「世界天然痘撲滅キャンペーン」(1966-77)を指揮した人で、1974年にWHOの地球規模の予防接種プログラムの立ち上げを手伝っている。彼は、マイクのところに立って述べた。「天然痘の死亡の原因ですが、謎のようです」。ある医学実習生に文献のチェックを依頼したが、何も情報は発見できなかったそうである。天然痘の患者は「全身性毒血症」で死んだことになっている。そして、最も重症なタイプの天然痘は、出血性(過剰な出血)または融合性(疱疹がすべて融合する)悪性腫瘍であるが、この場合、火傷に似た皮膚の脱落の合併症で死亡したことになっている。そしてHenderson博士は、「本当に分からない。残念だ」と述べて発言を終えた。

付言:天然痘になった人が何故死ぬのかが判明すれば、現代の医療技術で対処することができ、死亡率をもっと下げることが可能だと思われる。米国で最後に確認された天然痘症例は、1949年のテキサス州であり、それをもって天然痘の死亡率が30%と言い続けるのは、心臓発作の致死率が100%と言うようなものである。1949年の技術水準では正しいのかもしれないが、2002年の今日、心臓発作になったから必ず死亡するというわけではない。天然痘の死亡率も30%にはならないだろう。

第四の神話:天然痘には治療法がない

より正確な表現は「天然痘の治療薬は無い」である。だが、開発は続けられている。274種類の抗ウイルス・薬剤化合物があり、天然痘の治療に有効かどうか試験がなされている。[vii] その一つが、Hexadecylosypropyl-Cidofovir (HDP-CDV)である。まだ人体用途には使えないが、同類のCidofovir(シドホビル。HIV患者の網膜感染症の治療に利用されている)に比べて百倍有効であることがわかっている。研究がうまく行けば、天然痘に曝露した人の治療・予防薬として、錠剤かカプセルで5~14日間服用する形態でHDP-CDVを提供可能であろう。[viii]残念ながら、この薬はヨーロッパで開発中であり、アメリカの一般市民には、大規模予防接種の実施後しばらく経たないと入手可能にならないだろう。

天然痘の感染症には、いくつか異なる症状があることに留意することが重要である。最も一般的なのは、「通常の離散型」天然痘と呼ばれるもので、40%以上はこれに該当する。全身のあちこちに小さな膿疱が不連続に分布する。このタイプの天然痘には、最小限の治療で良く、死亡率は10%以下と報告されている。[ix]

軽症の天然痘の場合、苦痛の軽減と体温を39度以下に保つため、適度な水分補給と抗発熱薬が不可欠である。皮膚を清浄に保ち、二次的な細菌感染を防止することも重要である。1927年の医学テキストでは、「痒みを軽減し、傷の拡大を防ぐ」ために、石炭酸に浸したガーゼを当てるよう推奨している。[x]石炭酸は、潰瘍化しがちな火傷や、炎症、刺すような痛みをもたらす皮膚症状の応急措置に使われている。ホメオパシー薬品の形態の石炭酸も入手可能である。

重度の合併症の天然痘の場合、最新の治療法が利用できる。約3%の率で発生する出血性の天然痘では、血圧降下(血圧の厳しい低下)ショックになるため、それに応じた治療をする。別の3%は、融合性の天然痘であるが、これは皮膚に広範囲に拡大する。このタイプの患者は、火傷と同じように治療できる。いずれの重症ケースでも、脱水状態に注意する必要があり、細菌の表層感染の徴候がないか気を配る必要がある。

ウィスコンシン医科大学のDr. Peter Havensの調査では、天然痘による死亡は、未処置のサイトカイン(炎症反応)が複合した多臓器不全によるものと推定している。大きな酸化性ストレスが発生し、腎臓など内臓で遊離基(フリーラジカル)損傷をもたらす。だが、最新の医療技術をもってすれば、死亡率は2~3%まで下げることができるだろうとHavens博士は推定している。

付言:重度の遊離基ストレスの治療としては、高用量・静脈注射のビタミンCという選択もある。旧来型医療がこの治療法の価値を認めれば、大規模な予防接種は不要であることを認めざるをえないだろう。

重症患者の治療には入院が必要であり、残念ながら、不十分な隔離のため天然痘の感染が拡大するとしたら病院内である可能性が高い。病院にいる患者の多くは、病気や薬物で免疫が抑制された状態にあるため、更に感染しやすくなっている。1970年代にCDCの天然痘根絶プログラムの責任者をしていたDr. Mike Laneは、重症の天然痘患者は、郊外のモーテルや隔離された政府の建物で治療を受けることが望ましいと提案している。免疫の弱った患者に感染が広がる可能性がある病院で治療するよりは、「町の外れのモーテル6を利用した方が患者の世話ができる」。

Dr. Mike Laneとの会話

休憩時間にLane博士と個人的に話をした。プレゼンテーションで彼は、「一次の環」の人々を100%遵守で強制予防接種する必要があると頑なに主張していた。「一次の環」には、天然痘が確認された人と直接・密接に接触した人々が含まれる。「環状予防接種を有効にする」唯一の方法だと彼は述べた。

私が「100%遵守」の意味を質問すると、彼はこう言った。「医療上の禁忌は無視して、例外なしということだ。予防接種して、その結果生じる可能性のある合併症を治療する方を選ぶ。我々は、インドでは全員に予防接種した。唯一の禁忌はハンセン病だったが、その場合でも予防接種したことがある。何人か殺したに違いないが、最善のことをしたと思っている」。

私は、更に追及して、「もし死亡率が本当に30%(私は疑っている)ならば、生存率が70%という意味でしょう? もし本人が選択するならば、その確率に賭ける権利があるのでは?」と尋ねた。

彼の答えは変わらなかった。「曝露した人であれば、医学的理由であれ何であれ、例外はない。一次の環にある人は、健康状態に関係なく予防接種すべきだ」。

つまり、臓器移植、ガン、HIV、湿疹等の皮膚疾患を含め、医学的な禁忌(やってはいけない理由)のある人にも全て予防接種するということであり、本人の意志に反しても力ずくで強制するという意味である。これに関しては彼はとても熱心だった。実際に天然痘が発生したときには、もっと理性的な考えになるよう願いたい。

第五の神話:ワクチンで感染が予防できる

多くの人は、全てのワクチンは身を守ってくれると思っている。臨床的に効果があるという意味である。ワクチンで感染を予防できるかどうかは証明されたことがないということを知らない。

この殆ど知られていない事実は、天然痘ワクチンに限らず、全部のワクチンに共通する事実である。専門家の言葉をいくつか引用しておく。

水痘(水ぼうそう)ワクチン

「現在の水痘ワクチンに、曝露後の有効性があるかどうかについては、データが存在しない」

「予防接種した人は、していない人に比べて、重症化の程度が低い」(病班300個対50個)[xi]

百日咳ワクチン

「有効性研究の結果では、抗体反応と百日咳予防の直接の相関は示されていない」[xii]

天然痘ワクチン

「中和抗体は防護レベルに影響すると報告されているが、実地検証されてはいない」[xiii]

Dr. Harold Margolis(天然痘対策室:Smallpox Planning and Responseのディレクター付顧問)は、アトランタで、「ワクチンの効果は、感染の予防ではなく、病気の緩和であり、それによって予防接種をした人の死亡率が下がった」と述べている。

まとめ

・天然痘の感染力は強くない。時間はあるので、あわてないように。

・天然痘は、最低6~7日間、2m以内の密な接触によってのみ広がる。通勤や職場でそれほど密な接触はないだろう。

・天然痘の処置は、予防接種なしで、監視・隔離でなければならない。

・天然痘の致死率は高くない。治療法はある。

・ワクチンは、感染防止にならないだろう。ワクチンには、高い合併症発生率がある。試験的な薬であり、多くの禁忌がある。このワクチンの危険性については、このリンクを参照。

追記

今朝これを書いていると、CDCがワクチンを受ける「一次対応者」の数を同意者15,000人から50万人に増やす計画をしていることが、ニューヨークタイムズに掲載された。[xiv]

一般国民への大規模・迅速な予防接種の準備も進行中である。ワクチンの供給は増加しているので、広範囲な予防接種を計画できる。政府は、備蓄のために7億8000万ドル以上を支出した。存在する以上は、使うことになるだろう。

6月20日の会議のプレゼンテーションでは、医療的な一次対応者に加え、「経済的な一次対応者」も対象にすべきだと提案されていた。流行発生により全国的な「封鎖」になっても、経済を維持するのに必要な人々のことである。パイロット、トラック運転者、食品取扱者などである。この「など」が問題だ。どこで線引きするのか? トミー・トンプソンHHS長官の「全ての男女、子供にワクチンを」構想に沿って線が引かれるのだろう。

大きな問題として、ワクシニア免疫グロブリン(VIG)の不足がある。ワクチンに厳しく反応する人に必要な「解毒剤」である。タイムズの報道では、700回分しか現在利用可能でないという。Dr. Tom MackなどCDCの人々も、「VIGなしに広範囲な予防接種をするのは、とても危険だ」と警告している。

イラク開戦に向けて大袈裟に騒いでいるが、これは実質的に我々を生物兵器で攻撃するようにサダム・フセインを挑発しているようなものだ。我々には、イラクの武器能力について正確な知識もなく、「相当高い」とか「かなり高い」といった遠回しな表現しか聞いていない。政府が知っているとしても、告げようとしない。さらに、もしイラクが天然痘ウィルスを持っているとすれば、他の生物兵器も保有している可能性がある。対抗すべきワクチンがないような生物兵器だ。その可能性はどう考えているのか?

(略)

我々はアメリカ史上なかったような病気災害のお膳立てをしている。自ら進んでしようとしている。世界各国の医療の歴史(イギリス、ドイツ、イタリア、フィリピン、英領インドなど)を見ると、大規模予防接種のあとに破滅的な疫病が発生している。フィリピンでは、米国による10年間の強制プログラムで、1千万人に対し2500万回のワクチンが投与され、その後、最悪の天然痘の災厄が発生した。ワクチンの猛攻撃を受ける前は、田舎の村でちらほら天然痘が見られただけの国で、17万件の発症、75,000人以上の死亡が発生したのである。[xv]

(以下略)

(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)

原文・関連サイト

Smallpox Outbreak: What To Do

Naturo Doc

Dr. Tenpenny on Vaccines

脚注

[i] JAMA, June 9, 1999; Vol. 281, No. 22, p 3132

[ii] Bernstein J et al. Depression of lymphocyte transformation following oral glucose ingestion. Am. J. of Clin. Nut. 1977;30:613.

[iii] Murata A. Virucidal Activity of Vitamin C: Vitamin C for Prevention and Treatment of Viral Diseases. Proceedings of the First Intersectional Congress of Microbiological Societies, Science Council of Japan 3:432-442. 1975.

[iv] Kligler IJ, Bernkopf H. Inactivation of Vaccinia Virus by Ascorbic Acid and Glutathione. Nature, vol. 139:pp.965-966. 1937.

[v] Am. J. Epid. 1971; 91:316-326.

[vi] JAMA, June 9, 1999; Vol. 281, No. 22, p 2130.

[vii] LeDuc, James and Jahrling, Peter B. Strengthening National Preparedness for Smallpox: an Update. Emerging Infectious Diseases, Jan-Feb 2001, Vol. 7., No. 1.

[viii] Highfield, Roger. New drug could conquer smallpox, www.news.telegraph.co.uk 3-21-02.

[ix] Data from Rao, 1972, quoted in Fenner Table 1.2.

[x] Blumgarten, A.S. "A Textbook of Medicine" for nursing students. 1927.

[xi] MMWR July 12, 1996/45(RR11); p. 12.

[xii] MMWR March 28, 1997, Vol. 46, No. RR-7, pg. 4.

[xiii] JAMA, ibid. p 2131.

[xiv] www.nytimes.com/2002/07/07/national/07SMAL.html?todaysheadlines

[xv] Physician William Howard Hay's address of June 25, 1937; printed in the Congressional Record. New Medical Awareness Seminars, 14761 Pearl Road, Box 263, Strongsville, OH 44136, phone: (440) 268-0897